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このブログ記事について

このページは、治部電機サイト管理者が2008年6月30日 23:59に書いたブログ記事です。

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Q&A 025 単相単巻(オートトランス)の負荷損算出方法

治部電機サイト管理者
(2008年6月30日 23:59)
| 個別ページ

  ご質問
単相オートトランスの負荷損算出方法を教えてください。宜しくお願い致します。

ワンポイントアドバイス
JEC-2200 及び 「トランス活用マニュアル」松井昭夫、高橋勇共著 (平成7年オーム社発行)を参考に記述します。(P97を参照下さい。) 
単相単巻(オートトランス)の結線図

回答
 一般的な単巻トランスの結線を添付します。(JEC-2200より抜粋) U-u間は直列巻線 u-v間が並列巻線、降圧トランス(ダウントランス)においてはU-v間が一次側 u-v間が二次側
(1)巻線抵抗の測定
トランスを1日以上休止状態に置いた後に測定します。巻線抵抗を(Rts Rtp)とそのときの温度(t)を測定します。安定した周温条件下なら、周温を巻線温度とみなしてもかまいません。
Rts: 直列巻線のt℃における抵抗(U-u間の抵抗)
Rtp: 並列巻線のt℃における抵抗(u-v間の抵抗)
t: 巻線温度
(2)負荷損の算出方法
添付した図面においてU-u間(直列巻線)を短絡してU-v間に並列巻線の定格電流(Ip)を通電します。
直列巻線の電圧(U-u間)  Es
並列巻線の電圧(u-v間) Ep
定格一次電圧 E1=Es+Ep
定格二次電圧 E2=Ep
定格一次電流 I1
定格二次電流 I2
直列巻線の定格電流 Is=I1
並列巻線の定格電流 Ip=I2-I1
トランスの自己容量 Ps=Es×I1
トランスの線路容量 PL=E1×I1
上記条件における通電は自己容量ベースの通電ですが、直列巻線、並列巻線には、それぞれ Is ,
Ip が流れます。負荷損(Pt) 短絡電圧(U, u-v間, Ezt)を測定します。Ezt は 後述のインピーダンス電圧を求める場合に必要です。前記参考文献P97を参照して負荷損を算出します。
但し、
1.巻線は銅を使用。
2.A種絶縁の場合です。
3.前記参考文献P97の(5・2)式におけるI2・Rt は次の値に変更。
 I2・Rt=I12・Rts + Ip2・Rtp
*「トランス活用マニュアル」松井昭夫、高橋勇共著(平成7年 オーム社発行)P97参照
(3)インピーダンス電圧
  上記文献P97式における Iを  I = Ip に変えます。

追記
 前記ではU-u間(直列巻線)を短絡する方法で述べましたが、別の方法として、降圧トランス(ダウントランス)の場合はu-v間(並列巻線)を短絡、昇圧トランス(アップトランス)ではU-v間(直列巻線+並列巻線)を短絡する方法でも測定できます。この方法では、言い換えれば二次側短絡なので分かりやすいです。但し、通常の単巻トランスの場合、直列巻線を短絡する方法が流入電流(試験時に印加端子に流す電流)が小さくてすみます。二次電圧 / 一次電圧 = a とするとき、試験時の流入電流の大小関係は次のようになります。(数値時比較は参考欄参照)
 0<a<0.5  試験時の流入電流は並列巻線短絡時の方が小
      降圧トランス(ダウントランス)・・・*注1
 a=0.5  試験時の流入電流は直列巻線短絡時と並列巻線短絡時が同じ
      降圧トランス(ダウントランス)
 0.5<a<1 試験時の流入電流は直列巻線短絡時の方が小
       降圧トランス(ダウントランス)・・・*注2
 1<a 試験時の流入電流は直列巻線短絡時の方が小
(直列巻線+並列巻線の短絡時に対して)
昇圧トランス(アップトランス)・・・・*注2 注3

注1 単巻トランスとするメリットが小さい領域であまり製作されない
注2 a=1 は 一次電圧=二次電圧で U, u 端子が同じとなり試験不能
注3 昇圧トランス(アップトランス)の場合は前記の結線図においてu-v が一次側 U-v が二次側となる。この場合並列巻線のみの短絡では試験不能になるので、直列巻線短絡(U-u間)又は直列巻線+並列巻線(U-v間)短絡とします。印加側は u-v間です。


参考になる事例
トランス問題解決事例集(オートトランス)



参考 
降圧トランスの場合(0<a<1)
直列巻線短絡時の流入電流 / 並列巻線短絡時の流入電流 = Kとすると
K=(1-a)/a

昇圧トランスの場合(1<a)
直列巻線短絡時の流入電流 / (直列巻線+並列巻線)短絡時の流入電流=Kとすると
K=(a-1)/a



 

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